(独)水資源機構香川用水管理所にて点検実証デモを実施
水路点検の安全性向上:人手では難しい箇所の点検を実現

2025年7月1日

ニュースリリース

当社は独立行政法人水資源機構香川用水管理所と通水路撮影浮体の性能・運用試験に関する協定を結んでおります。
2025年5月12日に、平芝導水路にて水路内点検実証デモを行いました。
平芝導水路は全長約300mの水路となっており、今回は自動で航行制御を行う水上ドローンを用いました。

動画は、水上ドローンに360°カメラ及びアクションカメラを搭載の上、撮影しております。
航行制御だけでなくリールにてスピード調整を行っているので、非常に安定した動画データを取得できます。
また最終的にはオルソ画像として1枚の画像となります。
※オルソ画像とは、対象物を真上から見たような傾きの無い補正がなされた画像です。

実証デモを実施した平芝導水路を含め、水路内の点検は水が抜けない環境であることから、点検そのものが困難と言われております。一時的に水を抜き徒歩での点検を行う場合でも、作業者の酸素欠乏の危険性があり、また、暗所での点検になるため注意が必要になりますが、本点検作業を水上ドローンに置き換える事で、作業自体の安全性向上を図ることができます。

これにより、発電所水路であれば発電を止めずに、農水路であれば農家への水の供給を止めることなく、点検作業を行うことが可能です。

また、水上ドローンで撮影することで、実績として最大約3km/日の撮影が可能となり、都度撮影が必要な徒歩点検と比べ、1/2の人工数を実現できました。この実績より、水上ドローンでの撮影は、大幅な作業時間の短縮に繋がると考えています。
加えてアクションカメラの動画からオルソ画像を作成する事で、幅およそ0.3㎜ほどのクラックまでも確認する事ができ、成果物の精度向上、及び、作業者の技術に依存しないデータの提供が可能です。
本実証デモの成果を踏まえ、当社は、今後も点検の省人・省力化に貢献するとともに、インフラ設備のより安全な環境整備をサポートしてまいります。