高校時代から海外に興味を持っていたので、大学時代にスペインでの4カ月の短期留学、メキシコでの1年間の交換留学を経験しました。どちらもラテン文化圏で、良くも悪くも日本にはない大らかさの中で暮らし、ディスカッションの場ではアグレッシブな雰囲気に負けずに自分の考えを伝える力を身に付けることができました。猪突猛進型で後先考えるより先に行動する性格なので、留学先も条件とタイミングで選びましたが、結果として正解だったと思います。メキシコでは日本語学校の先生のアルバイトをして稼いでいたので、日本に帰ってきたときには所持金が増えていて両親が驚いていました。
飽き性なので｢変化があること｣と、出張ベースでも｢海外に行けること｣が就職活動の軸でした。メーカーは営業する製品が限られるイメージがあったので、エントリーしたのは商社だけです。扱う製品とお客様となる業界の幅広さに惹かれて当社を第一志望にしました。先輩社員訪問で会った中部支社で航空産業に関わっている方が物腰の柔らかい好印象な人だったことも、入社を決めたポイントです。名古屋は自動車だけでなく航空産業も盛んで、世界的な航空機メーカーとの仕事について話を聞けたことから、飛行機好きの私に入社を迷う余地はありませんでした。
入社に際しては自動車や航空機への興味と一人暮らしに憧れていたため、中部支社への配属を希望。願い通りに配属が決まり、赴任して3年間を名古屋で過ごしました。支社の営業担当は商材ごとに細かく分かれていないため、あらゆる業種のお客様と取引することができます。私は主に医療と自動車を担当していました。医療関連で最も力を入れていたのはカテーテルに使われる部材です。健康に関わる仕事の影響とコロナ禍という状況とが相まって外食が減り、ジムとサウナに通うことが習慣になりました。体重が1年で7キロ減って、健康診断で医師に驚かれるほど体調が良くなりました。
2022年に東京本社のライフサイエンス事業部に異動しました。担当は引き続きカテーテルの部材なので、お客様は変わりましたが仕入れ先は中部支社時代と同じです。飽きっぽい私ですが、仕事をする上で常に変わらないのは「たくさんの人の暮らしを豊かにしたい」という想いです。最近、家族が入院してカテーテルを使用したことから、自分の扱っている部材が製品になって医療現場で役立っていることを実感できました。医療分野の次は、新規事業に挑戦してみたい。いつかメキシコに現地法人を立ち上げて、新しいビジネスを展開して経済の活性化や雇用の創出に貢献するのが夢です。
2024年4月付でマレーシアへの駐在が決まったので、まずは目の前の仕事を全うし、信頼を築くことを一番に努めたいと思います。その延長線上に、いつか自分の夢に挑める機会を作り出したいと思います。
大学時代は自分が夢中になれることに時間を注いでください。ひたすら打ち込んだことの延長にある仕事と出会うことができれば、とても幸せなことだと思います。私は留学とカフェのアルバイトに打ち込みました。バイトでただお金を稼ぐだけでなく、どうすればお客様に喜んでもらえるかを考え、努力した経験は営業の仕事にも活きています。
